リード獲得に効果的な施策とは?オンライン・オフライン両方について解説

2022年5月31日

企業の売上を上げる方法は、既存顧客の売上を増やす方法と、新規顧客数を増やす方法と2つあります。将来的な顧客の数を増やす施策の1つに、リード(見込み客)の獲得があります。

この記事では、オンライン・オフライン両方について、リードを獲得する方法について解説します。

1.リード獲得とは

リード獲得とはLead(きっかけ)をGeneration(生み出す)施策を意味し、リードジェネレーションとも呼ばれます。リード獲得とは、将来的に顧客になりうるリード(見込み客)を見つけるための施策です。

初期段階において、ターゲットとなるユーザーは、自社の商材のことを知りません。ターゲット層に自社商材を知ってもらうためには、マーケティング施策や営業施策などが必要です。

BtoB、BtoCのいずれでも、オンライン・オフライン両方のリード獲得施策を通じて自社の商材に興味を持ち、購買や契約につながる可能性がある層こそがリードとなります。

BtoBビジネスの場合はメールアドレスや氏名、企業情報や役職などの情報を、BtoCビジネスの場合はメールアドレスの獲得=リード獲得となる場合が多い傾向にあります。

2.リード獲得の目的

リードを獲得する目的は、受注件数を増やし、売上を上げることです。一般的な営業やマーケティング活動のスタートは、リード獲得が起点です。この項目では、BtoBとBtoCそれぞれのリード獲得後の流れについて解説します。

BtoBリード獲得

BtoBでは、さまざまなマーケティング施策を通じて獲得したリードに対し、社内のインサイドセールス担当者などがコミュニケーションを取り、リードの興味・関心を育成していきます。もう1つ、事前に作成しておいたステップメールを獲得したリードに送り、興味・関心の度合いを引き上げる方法もあります。

BtoBビジネスでは、リードとの信頼関係をある程度構築し、購買意欲が高まった段階でアポイントを取り、フィールドセールスに引き継ぎます。引き継いだフィールドセールスは、訪問営業やオンライン営業を行い、商談やプレゼンなど通じてクロージングし、受注を獲得するという流れが一般的です。

BtoCリード獲得

BtoCの場合、リード獲得直後にセールスレターを送って購入を促す、ステップメールで興味・監視を引き上げてからセールスレターで購入を促す場合もあります。BtoBに比べ、、リード獲得からの流れがさまざまです。

3.リード獲得の方法

リードの獲得に有効な方法や施策は、ビジネスモデルや業種、商材、ターゲット層によって異なります。また、2020年以降はリード獲得方法にも変化が生まれています。従来は、飛び込み営業や展示会への出展など、オフラインでの施策が一般的でしたが、現在は、オンラインでのリード獲得が増加しています。

この項目では、オンラインとオフライン、それぞれにおけるリード獲得に有効な手段を紹介します。

オンライン施策

オンライン施策は、オフライン施策に比べ、不特定多数へのアプローチが容易です。施策の展開方法によって、温度感が異なるユーザーを集客できます。

オンライン施策のメリットには、人の動きや反応を数字で計測しやすい、集客人数に対して人手が比較的少なくて済むなどが挙げられます。PDCAを回していけば、費用対効果を上げていきやすいです。

オフライン施策

対面で行うオフライン施策は、実際に商品に触れたり操作したりしながら、詳しい説明ができるのがメリットです。商品の購入を検討段階に進んでいるリードを相手にすることが多いためリードの質は高いです。

また、対面で商談を進めるため、顧客との信頼関係を構築しやすいです。信頼関係が深まるほど成約率が上がるため、ホットリードとしてカウントすることが多いです。

4.オンラインでのリード獲得手法

この項目では、オンラインでのリード獲得手法を6つ挙げて紹介します。

SEO対策

SEOとはSearch Engine Optimization の略で、検索エンジン最適化を意味します。Googleなどの検索エンジンが理解しやすいように、自社のWebサイトを最適化することをSEO対策と呼びます。SEO対策は、コンテンツマーケティングを成功に導くのに有効です。

コンテンツマーケティングとは、自社のWebサイトなどを使って、自社の商品やサービスをまだ知らない潜在顧客に対して情報を発信し、見込み顧客へと育成する手法です。

近年では、インターネットで検索して情報を集める人が増えています。Webサイトを活用して有益なコンテンツを発信して自社サイトへの流入を増やせば、見込み顧客を獲得できる可能性が高まります。その際、SEO対策により検索時に上位に表示されるようになると、潜在顧客の流入数を増やすことができます。

リスティング広告

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンに表示される検索結果一覧ページの上部と下部に表示される広告のことです。ユーザーが検索したキーワードに関連して広告が表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれます。商品やサービスに関心の高いユーザーへのアプローチに活用されるWeb広告です。

リスティング広告のメリットは次の通りです。

  • 顕在層に訴求できる
  • 低予算で広告出稿できる
  • 比較的短期間で成果が出やすい
  • 配信開始・停止が柔軟にできる
  • 費用対効果をリアルタイムで確認できる
  • 地域・曜日・時間帯別にターゲティングできる
  • 検索結果の上位に表示されやすい

リスティング広告は、ニーズが高まっている顕在層に低予算で訴求できるため、購入や申し込みにつながりやすいというメリットがあります。ただし、認知拡大には向かないケースがあること、調整や改善が欠かせないため、出稿の際には、メリット・デメリット双方を検討する必要があります。

SNS

SNSでの施策は、InstagramやFacebook、Twitter、LINEなどのSNSを活用する方法です。SNSは情報発信のスピードが早く、他のユーザーの投稿を自分のフォロワーや友達にシェアできる機能があるため、拡散力が強いという特徴があります。近年では、SNSを活用して情報収集する人が増えており、SNSマーケティングに力を入れる企業も増えています。

SNSマーケティングによって、より多くのユーザーへのアプローチが実現します。自社のターゲット層が多く使っていると予測したSNSを選び、情報を発信しましょう。

SNSに広告を出稿することもできます。 SNSのタイムラインやストーリーズ、おすすめアカウント欄に表示する広告などがSNS広告に該当します。最近ではテキスト+バナーのほか、動画やカルーセルを活用して訴求する広告も増えています。

リストマーケティング(メール・LINE)

リストマーケティングとは、メールアドレスや電話番号のようなリスト化された顧客情報を軸に直接セールスをかけるマーケティング方法です。リストマーケティングを活用できれば、顧客のライフタイムバリューの最大化と収益向上が実現します。

リストマーケティングのメリットは、1度に多くのリードにセールスできることです。自社の商材に既に興味を持っている大勢の人に対してアプローチできます。例えば、1,000人分のメールアドレスのリストがあれば、1,000人に対して一斉にメールを送れます。

リストマーケティングのメリットは次の通りです。

  • 低コストで運営できる
  • 集客を仕組み化できる
  • セールスメールを自動化できる

ただし、仕組みを構築するまでに時間がかかること、リストの情報が外部に漏れると会社の信頼度の低下につながるといったデメリットがあります。その場合、SFA(営業支援)やCRM(顧客管理)のようなITツールを活用するのがおすすめです。

MAツール

MAとはMarketing Automationの略で、マーケティング活動を自動化するITツールのことです。近年、Webサイトやブログ、SNS等を介してお役立ち情報を提供してリードを獲得・育成する、インバウンドマーケティングに注力する企業が増えてきています。

インバウンドマーケティングによって獲得したリードを商談につなげるためには、継続的にコミュニケーションを取る必要があります。このような継続的なコミュニケーションの自動化に役立つのがMAです。コミュニケーションに必要な作業を全て自動化できるため、顧客を囲い込みやすく、優良な顧客の育成へとつながります。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは、Webサイトからダウンロードして閲覧する資料のことです。デジタル広告での配信や、イベント・ウェビナーを行った際に配布します。ブログやオウンドメディアを介して配布することもあります。

ホワイトペーパーの配布は、顧客情報の入力が必要なリードジェネレーションや、獲得したリードに自社の商材に興味を持ってもらえるよう発信するリードナーチャリングに有効な手段です。

5.オフラインでのリード獲得手法

この項目では、オフラインでのリード獲得方法について解説します。

展示会出展

展示会への出展は、自社製品を直接アピールできるうえ、名刺交換やアンケート回収によって、リードを獲得できます。展示会へ足を運ぶのは、業界各社の最新情報をまとめて得たいと考える企業がほとんどで、顕在層と言えます。また、オンラインでの情報収集を苦手とする顧客へのマーケティングも可能です。

また、展示会には、同業他社をはじめさまざまな企業が参加しています。他社の訴求や戦略を調査する絶好の機会でもあります。

セミナー開催

セミナーは、直接対面してターゲット層にアプローチできる貴重な場です。名刺交換やアンケート回収ができるため、リードを獲得しやすいです。リード獲得に従来から活用されている手段のため、効果が高いと言えます。

ただし、自社で開催する場合、思うように集客ができない場合があります。また、ある程度の広さが必要な会場の手配や準備にコストがかかるというデメリットがあります。

飛び込み営業

飛び込み営業は、企業や個人宅をアポイントメントをとらずに訪問し、自社の商材を売り込む営業スタイルのことを指します。研修の課題に採用している企業もあります。

飛び込み営業は、その場で直接担当者と対面し、関係を築けるというメリットがあります。タイミング良く担当者に会えれば、即座にニーズをヒアリングし、商談に進めることも可能です。電話やメールと異なり、顔を見て直接コミュニケーションできるため、良好な関係を築ける場合があります。会話が弾めば、悩みを打ち明けてくれる場合もあるでしょう。解決策を提案できれば、担当者に好印象を与えられます。

ただし飛び込み営業は、効率が悪く成果が出にくいというデメリットがあります。飛び込み営業は相手の都合に関係なく訪問するため、冷たくあしらわれることも少なくありません。タイミングが合えば話を聞いてもらえることもありますが、常にそうであるとは限りません。

6.リード獲得の成功事例

オンラインでもオフラインでも、リードを獲得する施策は複数あり、自社がターゲットとする層にアプローチするには、最適な施策を組み合わせる必要があります。

とはいえ、実際にどのような施策を選べばいいのか、判断するのは難しいものです。そこでこの項目では、参考になるようなリード獲得の成功事例を2つ紹介します。

オンライン事例①

東洋インキSCホールディングス株式会社は、印刷用のインクを製造・販売している企業です。デジタル媒体が発展し続ける昨今、印刷事業は年々縮小しています。そのため、自社の事業を持続し成長させていくために、新しい分野の開拓に取り組みました。

インクという自社商材の特性上、飛び込み営業で商品提案を進めるのは難しいと判断。効率的に新規分野の開拓を目指して選んだのは、MAツールの導入でした。

MAツールを活用して出展する展示会を告知し、来場者にはお礼のメールを配信しました。その結果、配信メールからWebサイトへの集客に成功し、効率化が実現しました。

自社のWebサイト上でのユーザー行動を分析できるようになった現在は、購入に一歩近づく課題として、より一層コンテンツをしっかりと見てもらえるように取り組んでいます。

配信しているメルマガの文章も、内容に対するリンク先のページ、リンク先ページからの資料請求など、ユーザーの動線をイメージしながら制作しています。

参考:https://promote.list-finder.jp/usecase/toyoinkgroup/

オンライン事例②

SATORI株式会社は、クラウド型のMAツールを提供する企業です。自社が運用するブログをリード獲得に活用しています。

ブログは、マーケティングに役立つ情報を記事にしています。内容が非常に充実しており、リードの興味を引きつけます。記事を読んだ相手に対してさらに詳しい資料のダウンロードページを案内するという流れを作り、リード獲得につなげています。

ブログから資料請求へと辿り着かない場合でも、訪問時のポップアップによる記事提案や、新着コンテンツの紹介、潜在顧客の閲覧履歴を元に割り出したおすすめ記事の紹介を行い、ユーザーに有益な情報をもたらす企業であることを伝え、自社への信頼度を高める工夫をしています。

さらに、過去にWebサイトを訪問したことがあるユーザーに配信するリターゲティング広告やプッシュ通知を活用して、サイトへの再訪問を促しています。これにより、自社について、再度興味を持ってもらえるようにしています。

参考:ttps://satori.marketing/marketing-blog/what-is-marketing/lead-generation/

7.オンライン施策とオフライン施策を組み合わせてより大きな成果を狙おう

リード獲得の手法は、オフラインからオンラインに移行していますが、自社のターゲットとする層に併せて、オンライン施策とオフライン施策を組み合わせて実行するのがおすすめです。その際、リードの量と質、両方の観点でリードを獲得していくことが重要です。リードの分析にはSFA(営業支援ツール)を活用するのがおすすめです。

また、リードを獲得後には、適切なフォローが必要です。SFAを利用すれば、それぞれに最適なアプローチを最適なタイミングで行うことも可能です。

pipedriveは、Merが提供するエストニア発のCRM/SFAツールです。リードや案件の管理、顧客とのやりとりの記録と追跡、タスクの自動化、分析とレポート機能など、営業活動を支援する機能を搭載しています。既に使っているグループウェアと双方向での同期も可能です。

pipedriveは、14日間のフリートライアル期間を設けており、使いやすさを確認してから導入できます。

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