Googleスプレッドシートをデータベース化するメリットと売上管理シートの具体的な作り方

Googleスプレッドシートは、Google社が提供する無料で使える表計算ソフトです。Webアプリなのでダウンロードやインストールの必要がないため、導入ハードルが低いのが特徴です。Googleスプレッドシートには便利な機能が多くあり、データベースとして使うこともできます。

この記事では、Googleスプレッドシートをデータベースとして活用するメリットのほか、売上管理シートを作る具体的な方法として、売上管理シートの作り方を紹介します。Googleスプレッドシートを活用したデータベース化を考えている方に役立つ内容です。

1.Googleスプレッドシートのデータベースとは

Googleスプレッドシートのよくある使い方に、データの管理があります。特にシステム開発でデータを管理する場合、Oracle、SQLServer、MySQLなどのデータベースソフトを使うことが多いですが、まずはスプレッドシートを使ってデータの流れや業務の流れを整理するのがおすすめです。

2.Googleスプレッドシートをデータベース化して活用する5つのメリット

Googleスプレッドシートをデータベース化し活用すると、Googleフォームとの連携ができたり、営業活動や集客に活用したり、さまざまなメリットがあります。この項目では数多くあるメリットの中から特筆すべき5つを挙げて紹介します。

①Googleフォームとの連携

Googleフォームで作ったアンケートを、Googleスプレッドシートに1クリックで連携できます。GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを連携させると、Googleフォームでしゅうしゅうしたデータをスプレッドシート上にて、リアルタイムに管理できます。例えばアンケートのような、数が膨大なうえ集計が必要な場合、回答データの一元管理に役立ちます。

連携方法は、次の通りです。

  1. 連携したいGoogleフォームを開く
  2. 回答タブを選び、スプレッドシートのマークを選択
  3. Googleフォーム側から「既存のスプレッドシートを選択」をクリックする
  4. スプレッドシートを開いて連動しているか確認する


②営業・集客にもデータを活用しやすい

データベースにリードの情報を蓄積すると、営業に活用しやすいのでおすすめです。スプレッドシートで作成したリードのデータベースをAPIに繋ぎこみ、メールやSMSを送ったり、ブラウザから電話をかけたりできます。また、商談管理をスプレッドシートで行うこともできます。スプレッドシートによるデータベースを営業や集客に活用するなら、顧客数がそう多くないスモールビジネスや、管理すべき顧客の数や項目などが少ない場合におすすめです。


③データが見やすく、表やグラフなどにも簡単にできる

Googleスプレッドシートをデータベースとして利用した場合にも、行や列がエクセルと同じように表示されるので、データが見やすいです。経理や事務、企画、マーケティング、エンジニアなど、さまざまな職種の人にも使いやすいというメリットがあります。

入力したデータを棒グラフ、円グラフ、散布図などにすることも簡単にできます。R言語やPythonなどを使わず、エクセルと同じような操作によって、データをビジュアル化できます。

④GoogleAPPScriptの利用

GoogleAPPScriptは、Googleが開発し提供しているプログラミング言語です。Webブラウザ上で動作するJavaScriptというプログラミング言語をベースに作成された言語です。JavaScriptは、Webサービスの構築には避けて通ることができないため、多くのエンジニアにとって学習コストが低いという特徴があります。

Googleスプレッドシートでは、GoogleAPPScriptを作ったプログラミングができます。スプレッドシートが更新されたタイミングでメールを送信する、Chatworkに投稿するというプログラムを作成できます。ほかのデータベースでは、工数をかけないと作成できないプログラムも、スプレッドシートとGoogleAPPScriptを組み合わせることによって手軽に実装できます。


⑤関数による検索や抽出がやりやすい

Googleスプレッドシートには、データベース言語の中で最も普及している言語であるSQLに類似するQuery関数が存在します。

Query関数は、特定のデータ群から指定した条件でデータを抽出する関数です。Query関数はエンジニアにも馴染みのある構文で、検索や抽出がしやすく、検索が圧倒的に早くできるようになります。これまでオートフィルやvlookupなどを使って検索していた方こそぜひ活用すべきです。

3.【事例】Googleスプレッドシートで売上管理をデータベース化する方法

この項目では、Googleスプレッドシートを使った売り上げ管理をデータベース化する方法について、具体的な例を挙げて紹介します。

経費シートの作成

Googleスプレッドシートを使って、経費の入力用シートを作成します。月度ごとにシートを作成し、費目、金額、支払日を設定して一覧表を作り、必要なデータを入力します。総合計を計算するのにSUM関数を使います。シート名を「2207支払い」(2022年7月分)、「2208支払い」(2022年8月分)とします。

売上管理シートの骨格作成

経費シートとは別に、Googleスプレッドシートを新規作成して売上管理シートを作成します。

A列に「営業利益」「売上金額」の項目を作ります。売上金額には内訳が必要なのでB列に作成します。前年売上、売上構成などの項目を作ります次にコスト合計として経費の項目を作成します。項目は、経費一覧からコピーしてペーストします。

各月の項目を作り、実績と%を表示できるようにします。各月の合計の数字を見れるように関数を組んでいきます。売上金額は入力が必要ですが、経費一覧は自動連携によって、経費シートに入力した数字が反映されていきます。自動連携の方法は、次の項目で解説します。

経費シートと売上管理シートの自動連携

importrange関数とsumif関数を使って、売上管理シートと経費シートを自動連携します。売上管理シートと経費シートを連携させると、詳細の費目まで自動連携できます。この項目では、売上管理シートの「A社仕入れ」の項目を経費シートと連携させる方法をお伝えします。

前項で作成した売上管理シートに新たなシートを作成し、名称を経費シートと同じ名称にします。ここでimportrange関数を使います。importrange関数はGoogle特有の関数です。

A1に「=importrange(“経費一覧URLの一部”,”2207支払い!A:C”)」と入力します。A Cは「A列からC列」を意味します。

次に売上管理シートに戻り、sumif関数を使います。sumif関数は、条件を指定して数値を合計する関数です。

sumif関数を使って、経費シートの範囲、条件、合計範囲を指定します。一度設定した関数は、他の項目にコピペすれば反映されます。

4.Googleスプレッドシートのデータベース化を導入したことによる成功事例

①顧客情報のデータベース化による営業活動の効率化

顧客リストに営業活動の情報を記録してデータベース化していた会社では、蓄積したデータを元に、商談の進捗状況の集計と、顧客情報の網羅的な分析を実施しました。

特に商談の進捗状況の集計は、スプレッドシートの基本機能であるピボットテーブルを使用します。ピボットテーブルは、さまざまな観点からデータの集計と分析を行うことができる機能です。ピボットテーブルによって、顧客の商談の進捗情報を比率で集計できます。また、データの項目に営業ステータスを付与していたため、失注の原因を分析でき、今後に活かすことができます。

顧客を分析した情報は、営業活動に役立ちます。例えば顧客に架電で営業を行う場合、スプレッドシートで管理している顧客情報に絞り込みを行って架電リストを作成できます。

このように、スプレッドシートで顧客管理を行った結果、営業活動の効率化とボトルネックの発見につなげることができます。

②経費精算の簡略化

GoogleフォームとGoogleスプレッドシートを使って、簡単な経費精算システムを構築した結果、経費の精算がスムーズになった中小企業があります。

経費の立替払いを行う従業員が、用意したGoogleフォームに、経費の内容を入力して送信すると、会社で管理しているスプレッドシートにデータが自動的に蓄積され集計されます。経費の内容には「日付、担当者名、科目、金額、適用」を設定しすると、誰がどのような支払いをいくらしたのか、自動的に集計されるため、いくら精算すればいいのかがすぐにわかるようになります。


③導入コストを抑えて顧客管理

Googleスプレッドシートには、利用料がかからない個人のプランのほか、法人を対象にしたプランがあります。どのプランも、顧客管理システムを導入するよりもコストを抑えることができるため、導入コストを抑えたいならGoogleスプレッドシートを選ぶといいでしょう。自動保存や複数人での同時編集のほか、無料テンプレートも数多くあり、自社に合わせてカスタマイズして使えます。

ただし、Googleスプレッドシートを含むGoogleドライブは、外出先で使える機能が限られたり、複雑な顧客管理には不向きな面があり、精密かつ複雑な分析を求める場合、Googleスプレッドシートでの顧客管理では不十分なこともあるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、専用の顧客管理システムの導入です。顧客管理システムを使えば、顧客データを一元管理できますし、膨大な顧客データをさまざまな観点から高度な分析ができます。

そこでおすすめしたいのが、Merが提供するエストニア発の顧客管理・営業支援ツールである「pipedrive」です。リードや案件の管理、顧客とのやりとりの追跡、タスクの自動化、分析とレポート機能など、営業活動を支援するための機能を数多く搭載しています。スプレッドシートをインポートし、データベースを一括で更新することもできます。

pipedriveでは商談をパイプライン管理するため、商談の進み具合や商談結果を可視化できます。データを整理して管理しやすいため、失注の削減につながります。モバイルアプリもあり、タスクのチェックや案件確認、更新などの必要な操作をどこにいても行えます。また、メールやカレンダーなど、今使っているグループウェアと双方向同期できるため、入力の負担を軽減できます。

5.Googleスプレッドシートを使ってデータベースの作成と活用を始めよう

Googleスプレッドシートは導入のハードルが低い上、複数人が同時編集できるため、さまざまな場所で働く従業員が共同作業しやすいです。データベースを構築できれば、営業や集客に活用しやすいというメリットがあります。

とはいえ、高度かつ複雑な分析には向かないため、蓄積したデータをフル活用したいなら、顧客管理ツールや営業支援ツールなどの導入を検討するといいでしょう。

pipedriveには4つのプランがあります。どのプランも初期費用0円、年間払いの場合、月額1,500〜6,000円/1ユーザーで利用できます。14日間のフリートライアル期間を設けており、使いやすさを確認してから導入できますので、ぜひお試しください。