「CRMの成功事例を知りたい」
「どうすれば効果的に運用できるの?」
このように考えている企業担当者の人もいらっしゃるのではないでしょうか。
CRMを運用する場合、成功事例を知っておくと運用時のイメージがさらにしやすくなります。
また、同時に失敗例も学ぶとより安定的な運用が期待できるでしょう。
今回の記事ではCRMの成功事例が知りたいという人向けに、以下の情報を提供します。
- CRMの概要
- CRMの成功事例
- 効果的にCRMを使うコツ
- CRMの失敗例
「成功事例から学んでいち早く効率的に運用し始めたい」と考えているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもCRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の略称で、日本語で「顧客関係管理」や「顧客管理」と訳されます。
ビジネスシーンにおいては顧客の情報を蓄積・管理・分析し、サポートしてくれるツールを指します。
CRMを導入することで、顧客管理の情報を一元管理できるので業務効率化を実現することが可能です。
また、最近ではAIが導入されているサービスも多く、業務に対する的確な状況判断や指示をしてくれます。
自社業務の質をさらに高めたいのであれば、導入を検討してみましょう。
CRMが導入されるようになった背景
近年、少子高齢化やWeb広告の単価上昇などで、新規顧客獲得のハードルが上昇しています。
新規顧客獲得よりも、既存顧客と継続して取引する方がコストを抑えられるため、維持・継続に重きを置く企業が増えているのです。
増えていく顧客を管理するのはもちろん、最適な提案をするためにCRMは業界を問わず数多くの企業に導入されています。
CRMの成功事例10選
CRMの成功事例として、以下の10個を厳選しました。
- 株式会社J-オイルミルズ
- 株式会社はなまる
- ソウルドアウト株式会社
- ノース・モース株式会社
- レバレジーズ株式会社
- 株式会社TAT
- 株式会社東洋経済新報社
- 株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
- ロクシタンジャポン
- 日本ピザハット株式会社
それぞれの成功事例をヒントにCRMを運用してみましょう。
CRMを運用する際のヒントを得たいという場合は、ぜひ参考にしてみてください。
1.株式会社J-オイルミルズ
引用:株式会社J-オイルミルズ
株式会社J-オイルミルズは、食用油脂などの商品を販売する企業です。
CRMを活用して、注文履歴などから得られる「定量データ」と、アンケートによる「定性データ」を管理しています。
定期的にデータを取ることで自社の送料に課題があることが発覚し、改善を行いました。
その後、送料を改選することで、CPOが33%改善するという明確な効果が出ています。
購買頻度に関する課題も発見し、定期的に改善を行っているそうです。
2.株式会社はなまる
引用:株式会社はなまる
全国にうどんチェーン店である「はなまるうどん」を展開する株式会社はなまるは、顧客とのコミュニケーション方法を変えるためにCRMを導入しました。
SNSやスマートフォンの普及前はメルマガを配信していましたが、限界を感じて方向転換を行っています。
その結果、はなまるうどんファンサイトを設立し、顧客登録を促すようになったのです。
ファンサイトの運用で、約1年で2万人以上の顧客ネットワークを確立し、より多くの顧客を獲得することに成功しています。
CRMでは、顧客のニーズや嗜好などを分析して日々の改善に役立てているそうです。
3.ソウルドアウト株式会社
引用:ソウルドアウト株式会社
ソウルドアウト株式会社は、全国の中小・ベンチャー企業のWebマーケティング支援を行う企業です。
以前はアウトバウンド型の営業方法を中心に行っていましたが、インバウンド型に切り替える方針を打ち出しました。
その際、CRMを導入することも決意し、見込み顧客を獲得する仕組み作りを行っています。
SEOによる集客を強化し、顧客情報の分析を徹底して改善していったところ新規の取引開始時の顧客単価が約2倍に増加したそうです。
方向転換を行い、CRMを有効に活用して成功した数少ない事例といえるでしょう。
4.ノース・モール株式会社
引用:ノース・モール株式会社
ノース・モール株式会社は、アパレルや雑貨をECサイトにて販売する企業です。
以前は顧客管理を上手くできておらず、一元管理に結び付いていませんでした。
その後、より上手く顧客管理を行うために、CRMツールを導入して改善を行っています。
結果的にバラバラになっていた情報を上手く管理できるようになり、業務効率を改善することに成功しました。
顧客対応に時間を割かれることが減って、よりコア業務に集中できるようになったそうです。
<h3>5.レバレジーズ株式会社</h3>
引用:レバレジーズ株式会社
レバレジーズ株式会社は、人材系のサービスを展開する企業です。
以前は事業部ごとに顧客情報、営業進捗を管理していましたが、CRMを使って一元管理を行うことになりました。
担当者ごとにバラバラにアプローチしたり、ミスが多発したりしていたことから導入に踏み切ったそうです。
CRM導入後は複数事業部で顧客ごとの状況が把握しやすくなり、営業メンバーの工数削減を実現できるようになりました。
現在、複数のスプレッドシートなどで顧客情報を管理しているのであれば、こちらの事例に倣ってCRMツールの導入を検討してみましょう。
6.株式会社TAT
引用:株式会社TAT
ネイル用品の販売を行う株式会社TATでは、アンケートや定量データの作業工数の多さに課題を感じていました。
分析も上手くいかず、悩んでいたところでCRMツールの導入を決意したそうです。
CRM導入後は、顧客ごとの平均購入周期、メーカーごとの継続率を把握できるようになりました。
LINEとメールを併用した施策も打ちやすくなり、改善を繰り返した結果、サイトからの離脱率が10%改善されています。
7.株式会社東洋経済新報社
引用:株式会社東洋経済新報社
出版会社である株式会社東洋経済新報社では、多種多様な顧客データの管理に課題を感じていました。
サブスクリプションサイトからの離脱の原因把握や対策なども課題としており、上手く解決できずにいました。
その後、CRMを導入した後は、離脱要因なども把握しやすくなり、具体的な施策への落とし込みに成功しています。
先に課題の洗い出しを行っていたことから、CRMの効果を実感できるようになったそうです。
8.株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
引用:株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズは、ネットワークサービスとホスティングサービスを主に展開する企業です。
部署ごとに顧客情報の管理が不十分で、データを蓄積できていなかったことを課題として感じていました。
業務の効率化も達成できていなかったので、両方の問題を解決すべくCRMツールを導入しています。
その結果、顧客の流入経路と行動データの可視化に成功し、業務効率化はもちろん新規顧客の獲得に結び付きました。
9.ロクシタンジャポン
引用:ロクシタンジャポン
化粧品をメインに販売するロクシタンジャポンでは、顧客接点を増やすためにECサイトと実店舗の顧客データを一元化した施策を行っています。
実際のデータをCRMで確認すると、ECサイトと実店舗を利用している顧客の方が2倍以上の購入頻度を持っていることが明らかになりました。
顧客の属性を把握できたので、ECサイトと実店舗を利用している顧客に集中的にアプローチをかけると売上が2~3割向上しました。
CRMでしっかりと分析を行い、自社の顧客属性を把握して売上をアップできた成功事例といえるでしょう。
10.日本ピザハット株式会社
引用:日本ピザハット株式会社
全国にピザチェーンであるピザハットを展開する日本ピザハット株式会社は、メールマーケティングにおいて課題を感じていました。
メルマガの開封率が10%とかつ、メール作成に多大な時間がかかっていたことからCRMツールの導入を決意します。
導入後は、メルマガよりもアプリの方がCVが高いと気付き、切り替えを行うことでCV数が1.4倍になりました。
また、メールの作成は1/3ほどになり、大幅なリソースの削減につながっています。
効果的にCRMを使うコツ
効果的にCRMを使うコツとして、以下の5つが挙げられます。
- 導入する目的や課題を明確にする
- 必要な情報をすぐに取り出せるようにする
- 運用ルールを策定する
- 既存顧客の適用からスタートする
- 目標となるKPIを決める
それぞれのコツについて、理解し効果的にCRMを運用しましょう。
1.導入する目的や課題を明確にする
導入する目的や課題を事前に確認していないと、CRMを導入する意味がなくなってしまいます。
導入しても効果を実感できず、早期の解約や乗り換えにつながってしまうのでコストや時間を無駄にしてしまうのです。
CRMを導入する前に、ツールで何を実現したいのかあらかじめ明確にしておきましょう。
業務効率化や施策の改善など自社のどこに問題があるのか、事前に洗い出しておくのが大切です。
2.必要な情報をすぐに取り出せるようにする
CRMを導入したとしてもデータをすぐに取り出せるようにしない限り、使い勝手が悪くなってしまいます。
ツールに蓄積された必要なデータは、分かりやすいようにすぐ取り出せる環境を作りましょう。
主要の顧客の情報などはとくに分かりやすい位置に置いておき、担当社員がすぐに共有できる体制を作るのが大切です。
CRMを効果的に使うためにも、情報の共有しやすさを確立しておくようにこころがけましょう。
3.運用ルールを策定する
CRMを社内で活用する場合、社員が使いやすい共通のルールを作りましょう。
事前にルールを制定することで、社内のトラブル抑制につながります。
ルールを決める場合は、細かすぎる内容にしないのがコツです。
あまりに細かいルールを課すと、社員がストレスを感じてしまいます。
GoogleスプレッドシートやNotionでルールを策定して、社員が使いやすいような体制を作りましょう。
4.既存顧客の適用からスタートする
CRMはデータを蓄積してからこそ効果を発揮するので、ある程度の時間がかかります。
なるべく早く効果を実感したいのであれば、既存顧客の適用から始めましょう。
既存顧客であればすぐに運用を経験し、効果を確認できるので運用ノウハウが溜まっていきます。
データが蓄積されてきた後は、他の施策にも活用して売上の向上に役立てましょう。
5.目標となるKPIを決める
個人の評価やプロジェクトの進捗管理を行うためにもKPIを設定しましょう。
部署や担当者にとっての道標になるため、業務におけるモチベーションの向上につながります。
KPIを設定する場合、過去の業績などをベースにすると設定しやすくなります。
KPIを設定した後は、達成状況を見ながら定期的に改善を繰り返していきましょう。
CRMのよくある失敗例
CRMのよくある失敗例として、以下の3つが挙げられます。
- 現場にメリットを伝えていない
- 有体制を構築できていない
- サポート機能を使っていない
成功例だけではなく、失敗例も把握したうえでCRMを活用しましょう。
1.現場にメリットを伝えていない
CRMの導入を上層部だけで決めてしまうと、現場から理解を得られない場合があります。
そもそもなぜCRMを導入するのか理解できていないと、社員が疑問に感じやすくなるので注意が必要です。
CRMを導入する際は、まず社員に対して説明を行うように心がけましょう。
どういった目的なのか導入するメリットを伝えておくと、理解を得やすくなります。
2.共有体制を構築できていない
CRMを導入しても共有体制が不十分だと、情報共有ができず混乱してしまいます。
CRMでは情報をチームや部署で共有しあうことになるので、体制をしっかりと作っておきましょう。
チャットツールがあると、スムーズに情報交換ができます。
3.サポート機能を使っていない
CRMを初めて使う場合、運用方法に行き詰まってしまう場合があります。
スムーズに運用するためにも、サポート機能を活用しましょう。
サービスにもよりますが、チャットや電話などのサポートがついていることがほとんどです。
積極的に活用して、運用や改善のヒントを得られるようにしましょう。
CRMの事例を参考にして運用を進めましょう!
国内では多くのCRMの事例があるため、運用時の参考になります。
企業ごとに参考事例があるため、1つずつ見て学ぶことが大切です。
それぞれの参考事例を見て吸収し、自社の運用に役立てていきましょう。
CRMツール「Pipedrive」であれば基本的な顧客、案件管理はもちろん、作業の自動化が可能です。
簡単なものだけではなく、複雑な作業も自動化できるのでさらなる業務効率化も期待できます。