2020年に始まったコロナ禍によって、以前は対面で実施していたBtoB営業の多くがオンラインに移行しています。顧客と直接対面できない時代において、どのように営業活動を進めていくべきでしょうか?
この記事では2020年以降に起こったBtoB営業の変化と課題を踏まえ、リモートワーク時代におけるリード獲得のための施策とBtoBに強みを持つ営業代行の特徴について解説します。
コロナ禍以降、新規リード獲得という課題を抱える企業の担当者の方にぜひ読んでいただきたい内容です。
1.コロナによる社会変化によって変わるBtoB営業
リモートワークの普及
現在、オンラインによるアプローチが活発になっています。コロナ禍において就業形態がリモートワーク中心となり、これまでは電話をかければつながっていたけれど、出社する人がいないからつながらなくなった、という状態が増えているからだと予測できます。そのため昨今では、特にメールを活用した営業活動が活発になっています。この流れは今後より加速するものと考えられます。
オフラインのセミナー開催が難しい
多くの人が1つの会場に集まるオフラインでのセミナーは、新型コロナウィルスの影響で開催が難しくなりました。また開催したとしても感染リスクを考慮して、参加者が集まりにくい状況が続いています。
2.リモートワーク時代のBtoB営業の4つの課題
①新規見込み客の減少
従来のBtoB営業では、次のような方法で新規見込み客を獲得してきました。
- 展示会への出展
- セミナーの開催
- テレアポ
- 郵送やFAXでのDM送付
- オフライン広告からのリーチ
展示会やセミナーの開催がされないうえ、リモートワークによってオフィスに人が不在のため電話がつながらない、DMが不達というケースが急増しました。また、リモートワークによって通勤する必要がなくなったため、電車やタクシーに出稿しているオフライン広告からのリーチ数が減少。こうした理由から、オフライン中心で営業活動を展開してきた企業は、新規見込み客が減少し、苦戦していることが多いです。
②商談化率の低下
電話がつながらないことにより、商談化率が低下しています。電話の不達によってヒアリングの難易度が高くなっているため、見込み客のニーズに合致した提案が難しいです。こうした理由により、商談化率が低下している企業が増えています。
③受注までのリードタイムの長期化
客先を訪問してのプレゼンテーションやクロージングができないため、受注までのリードタイムが長期化しています。特に単価の高い商材や、サービスを提供する無形商材が大きな影響を受けています。
その理由として、決裁速度の低下、ヒアリングで得られる情報量の低下、提案に対する判断の厳格化などが挙げられます。また、営業チーム内での情報共有が難しくなっていること、営業メンバーの育成へのハードルが高くなっていることも、リードタイムの長期化の一因と言えるでしょう。
④営業部門のマネジメント難易度の向上
リモートワークを実践しているのは、見込み顧客だけではありません。自社内でも、見込み案件はもちろん既存案件の情報共有や営業メンバーの育成をリモートで実施せねばならず、戸惑っている企業は少なくありません。
3.リモートワーク時代の主なオンラインリード獲得施策
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、潜在的な顧客や既存の顧客などに対し、価値あるコンテンツを配信し、契約や購買に繋げるマーケティング手法です。Webマーケティングの手法の1つとして、近年、主流になりつつある手法です。
コンテンツマーケティングは、オウンドメディアやブログ記事が代表的です。サイト上に掲載する記事形式のコンテンツで、顧客が知りたい情報を提供します。早い段階で顧客と接触できますが、制作に時間がかかる、直接的なリード獲得が難しいというデメリットがあります。制作は外注することができますし、この後紹介するホワイトペーパーやウェビナーのような顧客情報を得られる施策と組み合わせると効果的です。
オンラインセミナー
オンラインセミナーはウェビナーとも呼ばれています。ウェビナーとはWebセミナーの略で、オンライン会議ツールを活用して行います。まだ商談するほどではないけれど興味はある、という企業と早めに接点を持つことができます。
自社や自社の商材を認知してもらうことを目的にウェビナーを開催するなら、知識やコツを発信するノウハウ提供型や必要性を実感してもらう市場啓蒙型の企画が、効果が見込めるためおすすめです。自社の事例や、サービスのレクチャーを行うと、顧客育成にも役立ちます。
ホワイトペーパー作成
ホワイトペーパーはeBookとも呼ばれ、Webサイトからダウンロードして閲覧する資料のことを指します。デジタル広告で配信したり、イベント・ウェビナーを行った際に配布したりして使用します。
顧客情報の入力が必要なリードジェネレーションや、獲得したリードに自社の商材に興味を持ってもらえるよう発信するリードナーチャリングに有効な手段です。
リスティング広告・SNS広告
リスティング広告とは、ユーザーがGoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワード検索をした際、その検索キーワードに連動して表示される広告です。
ユーザーが検索する状態は、能動的に目的とする何かを探している状態です。ニーズが顕在化しており、見込み客を集客しやすいのが特徴です。リスティング広告の誘導先は、自社サイトや専用ランディングページが一般的です。コンバージョン先は問い合わせに限らず、無料トライアルや資料ダウンロードのような、ユーザーにとって比較的ハードルが低いものを用意しておくと、リード獲得数が増える可能性が高まります。
SNS広告とは、FacebookやInstagram、TwitterなどのSNSに出す広告のことです。住んでいる地域や年齢、性別のほか、興味を持っている内容などで選別するため細かいターゲティングができるのが特徴です。新聞やTVCMのようなマス広告に比べると広告出稿量が安価なうえ、自社の商品により興味がありそうな層へアプローチできるため、多くの企業に選ばれています。
4.BtoBの強みのある営業代行の特徴とは
BtoB営業代行実績
真っ先に確認すべきは、BtoB営業の代行実績です。BtoB営業の場合、アプローチする企業の選定からアポ取得に向けたトークスクリプトまで、念入りに準備をしなければなりません。
数ある営業代行会社の中から、BtoB営業の実績が豊富な営業代行会社を選べば、営業利益を効率よく拡大させていくことが可能になります。
豊富な営業方法
BtoB営業の手法には、アウトバウンド、インサイドセールス、テレマーケティングなどさまざまな営業方法があります。営業代行会社と一括りにされがちですが、強みや特徴は会社ごとに異なります。新規顧客開拓が得意な会社もあれば、既存顧客のケアやフォローを得意とする会社もあります。
営業代行会社を選ぶ際には、自社が抱える課題を明確にし、その課題を解決できる営業代行会社に依頼するのがおすすめです。
5.BtoB営業のオンライン化を進める具体的なステップ
①オンラインで見込み顧客の獲得
営業活動の第一歩は、商談のアポイントの獲得です。営業で成果を上げるためには、常に商談のアポイントが発生する仕組みが大切です。とはいえ、オンラインでの見込み顧客の獲得は案外難しく、上手く進まずに停滞してしまうことが多いです。そのため、営業代行会社のノウハウを取り入れて営業戦略を立てるといいでしょう。
営業代行会社では、初回のアポイントを獲得するノウハウやコツを熟知しています。営業代行会社に商談アポイントの代行をお任せするのも1つの手です。
②オンラインで見込み客の育成
オンライン上ではリードナーチャリング(見込み客の育成)が難しいと感じている企業も少なくありません。見込み客に対し、メールや電話などを利用し、有益な情報を提供することで客の購買意欲を高めていかなければならないからです。
SFAなどのITツールを活用し情報共有をしながら進めていけば、営業代行会社がどのようにナーチャリングを実施していったのかが可視化され、データとして蓄積できます。
③オンラインで営業して受注
オンライン営業は、訪問営業に比べ、顧客の興味をひく力が弱いと言われています。そのため、提案資料の作り込みは、訪問でのプレゼン時よりも工夫が必要です。
こうした提案資料作成についても、営業代行会社はナレッジを蓄積しています。ナーチャリングまでは進むことが多いけれど提案で失注することが多いなら、営業資料作成代行サービスを利用するのがおすすめです。
6.営業代行会社を活用して自社の営業強化を目指そう
2020年に始まったコロナ禍によって、以前は対面で実施していたBtoB営業の多くがオンラインに移行し、新たな営業スタイルを確立することが急務です。顧客と直接対面できない場合の営業手法については、BtoBに強い営業代行会社を見極めて依頼するといいでしょう。
また、社内における営業活動の情報共有やマネジメント強化も同時に進めるべきです。リモートワークで顔を合わせる機会が減っている昨今では、SFAを活用するといいでしょう。