セールスイネーブルメントはマーケティング部署とうまく連携することで、成約率や売上の向上が期待できます。しかし多くの企業では、その連携がうまくできていないのが現状です。
営業活動の効率や成果を高めるためには、他部署との連携が鍵を握ります。本記事では、セールスイネーブルメントとマーケティングの関係性について解説します。セールスイネーブルメントにおけるおすすめのツールについても紹介するので、参考にしてください。
セールスイネーブルメントとは?
セールスイネーブルメントとは、成約率や業務効率の向上を実現し、営業活動を支援するための戦略や仕組のことです。顧客との関係構築から成約率の向上、売上の拡大までをまとめて支援するものであり、営業チームのパフォーマンスの最大化に繋げられます。
セールスイネーブルメントに期待できることとしては、必要情報のスムーズな共有やコミュニケーションの可視化などです。顧客とのやり取りを営業担当者どうしで把握できたり、顧客が求める情報をタイミングよく提供できたりします。その結果、顧客ニーズへの適切な対応に繋がり、顧客満足度やリピート率、成約率の向上を実現可能です。
セールスイネーブルメントが注目される背景
セールスイネーブルメントが注目される背景としては、次の2つが挙げられます。
1.効率的なアプローチが求められている
2.営業の属人化を防げる
1.効率的なアプローチが求められている
インターネットやSNSの普及により、2024年3月時点における現代は情報過多の状況にあります。そのため、消費者のニーズや需要は細分化しており、企業や営業担当者は個々に合わせたアプローチが必要となりました。
従来の営業手法では、顧客とのコミュニケーションや情報の収集に時間と労力が必要です。しかし、セールスイネーブルメントにより、業務効率と成約率の向上を実現できるため、多くの企業から注目を集めています。
2.営業の属人化を防げる
従来の営業活動では、成果は個々の営業担当者のスキルや経験に大きく依存しており、優秀な人材が抜けた場合に生じる危機に対応できずにいました。特定の営業担当者が企業を離れた場合や業務を離れた場合、その担当者の知識やスキルが失われる可能性があるため、営業の属人化は売上低下のリスクを伴います。
しかし、セールスイネーブルメントは、営業の属人化を防ぐための手段として注目されています。セールスイネーブルメントは、営業活動における有益情報の共有や、コミュニケーション履歴の確認により、営業担当者のレベルの底上げを実現可能です。その結果、企業は営業活動を個人のスキルや経験に依存せず、営業の属人化を防げます。
セールスイネーブルメントとマーケティングの関係性
セールスイネーブルメントの活用により、顧客のニーズや需要を詳細に把握することで、マーケティングによる精度の高いセグメンテーションやターゲティングが可能となり、営業担当者は購買意欲の高い顧客に対してアプローチをかけられます。その結果、成約率の向上に繋がり、売上の拡大が期待できます。
しかし、購買意欲の高い顧客を多く集客できる一方で、営業担当者の数やレベルを釣り合わせることが重要です。十分なレベルの営業担当者が不足すれば、売上は上がりません。そこで、セールスイネーブルメントを活用して営業担当者の業務効率やレベルの底上げにより、売上拡大を狙えます。
セールスイネーブルメントを導入するメリット
セールスイネーブルメントを導入するメリットは次の4つです。
1.適切なアプローチが可能となる
2.営業マンのレベルを底上げできる
3.成約率の向上が期待できる
4.部署間の連携を強化できる
1.適切なアプローチが可能となる
セールスイネーブルメントは、営業担当者が顧客に対して適切なアプローチを実現できます。セールスイネーブルメントを導入することで、営業担当者は顧客のニーズや需要、行動パターンを詳細に把握でき、顧客データや行動履歴の分析をしながら、アプローチ方法を考えられるためです。
また、適切なアプローチが可能となることで、営業活動の効率化や、時間の無駄の削減に繋がります。業務の自動化も可能であるため、営業担当者はより多くの時間を顧客とのコミュニケーションや関係構築に費やせます。
2.営業マンのレベルを底上げできる
セールスイネーブルメントは、顧客情報やセールスコンテンツへのアクセスを容易にするため、営業担当者はより正確な情報を収集可能です。営業部全体の専門知識のレベル向上を実現できます。また、セールスイネーブルメントにおけるデータ分析やレポート機能を活用することで、営業担当者のパフォーマンスを詳細に把握し、改善点を発見することで、営業レベルの向上が期待できます。
3.成約率の向上が期待できる
セールスイネーブルメントでは、顧客のニーズや需要、行動パターンを詳細に把握できるため、個々の状況に合わせた最適なアプローチが可能となり、成約率の向上が期待できます。顧客のニーズや需要は、行動履歴や購買履歴の分析により把握可能です。
4.部署間の連携を強化できる
セールスイネーブルメントは、営業部門だけでなく、マーケティングやカスタマーサポートなどの他部署との連携を強固にします。顧客情報や営業データを一元管理し、各部署の担当者が必要な時に、求める情報にアクセスできる環境を整備できるためです。
営業担当者は顧客とのコミュニケーション履歴や重要なポイントを、マーケティング部署とカスタマーサポートに共有することで、見込み顧客の獲得や営業が行った対応、顧客へのフォローアップの最大化に繋げられます。
マーケティングと相性の良いセールスイネーブルメント3選
マーケティングと相性の良いセールスイネーブルメントとして、次の3つが挙げられます。
1.Pipedrive
2.ACES Meet
3.Enablement App
1.Pipedrive
引用:Pipedrive
Pipedriveとは世界で10万社以上も導入実績のある営業支援ツールです。営業プロセスを可視化し、進捗状況や成果の管理がしやすい仕様であるため、期限を過ぎているタスクや過去の顧客とのコミュニケーション履歴などの情報をツール内で蓄積・分析が可能です。
GoogleやMicrosoftなど外部ツールとの連携もできるため、メールや電話でのやり取り、カレンダーの日程調整をスムーズにできます。リアルタイムで正確な情報管理ができることで、情報を元にした最適な意思決定が期待できます。
2.ACES Meet
引用:ACES Meet
ACES Meetとは、AIが議事録を自動作成してくれる営業支援ツールであり、商談内容の文字起こしや要約、解析が可能です。議事録に手間と時間がかからないため、営業担当者は商談に集中でき、成約率の向上に力を入れられます。
商談内容をチーム内で共有できるため、ブラックボックス化を防げるうえ、顧客属性や購買意欲などの情報をもとに迅速で正確な意思決定も可能です。実際、多くの企業がACES Meetを活用して業務工数の大幅な削減と受注率アップを成功させています。
3.Enablement App
Enablement Appとは、実践で得られた情報をもとに営業成果の最大化を狙えるツールです。営業成果や育成のデータが可視化されることで、営業人材の成長を効果的に進められるため、営業成果のバラツキを解消し、属人性のない組織体制の構築を狙えます。
売上拡大のために営業力の強化が必要であるが、新人や成果の出ていない営業担当者をどう育てれば良いのか分からない組織におすすめのツールです。
セールスイネーブルメントの導入を成功させるコツ
セールスイネーブルメントの導入を成功させるコツは次の通りです。
1.適切な担当者を確保する
2.研修・教育の場を設ける
3.検証と改善を繰り返す
1.適切な担当者を確保する
効率的かつ効果的な取り組みを進めるために、適切な担当者を確保することが必要です。適切な担当者を確保するには、社内で確保する、外部からの人材を確保するといった2つの方法があります。
重要である点は、セールスイネーブルメントに精通するリーダーとして適任の人材を選定することです。プロジェクトを推進しつつ、関係者の統括やプロジェクトに係る人材の適切な評価などを実行する能力が求められます。
2.研修・教育の場を設ける
セールスイネーブルメント導入の際は、従業員が新しいツールの操作方法を正しく、適切に活用するための研修・教育が必要です。導入目的や概念、利用方法など基本的な知識について理解してもらい、活用の際の不安や抵抗感の軽減に繋げましょう。
また、研修では従業員どうしでの知識共有や意見交換を促進することも重要です。 お互いにフィードバックや意見を交換し合うことで、セールスイネーブルメントの活用方法や改善点の理解を深められ、より成果に繋がりやすくなります。
3.検証と改善を繰り返す
セールスイネーブルメントを導入した後も、定期的に成果を評価し、必要に応じて改善を行うことが重要です。営業成績や顧客獲得率などの定量的なデータ、営業チームや顧客からのフィードバックや意見といった定性的なデータのどちらも収集し、導入の成果を評価しましょう。
収集したデータを基に、改善点を特定します。必要に応じて、営業プロセスやツールの調整を行い、成約率や生産性の向上に繋げることが大切です。
成約率の向上を実現したいならPipedriveがおすすめ
セールスイネーブルメントとは、営業の効率や生産性を高めるための戦略や仕組みです。マーケティング部署と連携を深めることで、成約率や売上の向上が期待できます。
営業活動の最適化や成約率の向上を目指しているのであれば、Pipedriveの活用をおすすめします。営業業務の効率化により商談に集中でき、営業レベルの底上げのサポートを期待できます。
気になった方は、ぜひお問い合わせください。