LinkedInは、実名かつ顔出しでの登録が原則となっているビジネスに特化したSNSで、Facebookのビジネス版とも呼ばれています。採用でLinksInを利用する企業も多く、その際にInMail機能が役立ちます。
この記事では、LinkedInのInMailについて、概要や返信率を上げる方法を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
LinkedInのInMailとは
LinkedInにおける「スカウトメール」は「InMail(インメール)」と呼ばれます。LinkedInにはビジネスに関心のあるユーザー、転職を検討しているユーザー、外国語が堪能なユーザーなど、優秀な人材が多く集まっています。こうした優秀な人材を獲得するために、企業の人事・採用担当者がダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング)を実施する際にInMailが用いられます。
ダイレクトソーシング、またはダイレクトリクルーティングとは、「人事部自身が、自社の採用要件にマッチした候補者に直接声をかけ、採用につなげる手法」のことです。ダイレクトリクルーティングによって、自社のニーズに合う候補者と直接やりとりができるため、スムーズかつ効率的な採用活動が実現します。
InMailを使うと、このダイレクトリクルーティングが実現します。LinkedIn上にあるプロフィール情報を元に、企業が自社の求める条件に合った人材、特別なスキルを持つユーザーに対して、直接アプローチできるためです。また、ビジネスに関心が高いユーザーや転職を検討しているユーザーなど、特定のターゲットに絞ってメッセージを送ることができます。
LinkedInのInMailで送ったメールの返信率を確認する方法
LinkedInでは、InMailレポートにアクセスすると、InMail メッセージの応答率を確認できます。応答率は、選択した期間に送信され、今日までに応答を受信したメッセージの合計数で計算されます。この計算には以下が含まれます。
- 直接接続と Open Profile メンバーに送信された無料の InMail メッセージ
- 一括で送信される InMail メッセージ
一方、メールアドレス宛てに送信されたメッセージは含まれません。メッセージ送信日から30日以内に受信した返信のみが返信率に含まれます。候補者には「メッセージに返信」ボタンと「興味なし」ボタンが表示され、送信したInMailメッセージの下部に配置されます。
注意したいのは、LinkedInのInMailポリシーに従い、「14日間の評価期間ごとに送信された100件以上のInMailメッセージに対して、少なくとも13%のInMail応答率を維持する」という基準を満たす必要があることです。。
このポリシーに従うことで、採用担当者は効率的に候補者とコミュニケーションを取り、効果的な採用活動を続けることができます。
LinkedInのInMailの返信率を上げる方法
LinkedInのInMailで送信したメールへの返信率を上げる方法として、以下の7つがあります。
- 手短にする
- 土曜・日曜は避ける
- テンプレを使わない
- スポットライトにいる人材を優先する
- 登録したばかりの人に向け優先的に送信する
- タイミングを見極める
- 自社の成功パターンを見つける
手短にする
LinkedInのInMailで送るテキストは、手短にしたほうが、返信率が高いです。メールは、以下のような構造にすると、端的にわかりやすく伝えられます。
土曜・日曜は避ける
InMailの送信は、土日は避けましょう。InMailを送信した曜日によって返信率に大きな違いは見られませんが、土曜日は平均よりも返信率が下がるというデータがあります。LinkedInはビジネスに特化したSNSですから、土日の送信数そのものが少なく全体の2%程度。休日はしっかり休むという人が多く、また、自社は、土日はしっかり休めるというのも伝えられるため、土日は避けて送るのが賢明です。
テンプレを使わない
LinkedInのInMailでは、一通一通送信されるメッセージの返信率は、マス送信されたメッセージよりも20%高く、テンプレートで送信されたメールよりも20%高い返信実績が見られます。これにより、パーソナライズされたInMailの重要性が示されています。
相手の立場に立った内容にする
普段の会話と同様に、LinkedInのスカウトメールでも一方的な話は避けるべきです。企業の特徴や強み、事業内容を一方的に伝えるだけでは、相手に興味を持ってもらえません。
相手がその会社に興味を持っていなければ、そのような内容は苦痛なだけです。自社に興味を持ってもらうためには、まず相手に興味を持ち、相手目線の内容にすることが大切です。
スカウト理由をメールの冒頭に具体的に書く
スカウトメールの受け取り手にとって気になるのは、「相手は自分の何に魅力を感じてメッセージをくれたのだろうか」という点です。以下のポイントを押さえて、効果的なスカウトメールを作成しましょう。
ネクストアクションを明確にする
スカウトメールの返信率を上げるためには、ターゲットが返信しやすいように具体的なアクションを明記することが重要です。以下のポイントを考慮して、スカウトメールを作成しましょう。
- 具体的なアクションを提案する
- カジュアルな雰囲気を出す
- いきなり面接を提案せず段階的にやりとりをする
スポットライトにいる人材を優先する
LinkedInのリクルーターには、会社にとってホットな人材を特定する「スポットライト」というフィルターがあります。このフィルターを使うことで、特に高い返信率を期待できる人材にアプローチできます。
「新しい仕事の機会にオープン」フラグを立てている人
このフラグを立てている人のInMail返信率は、そうでない人と比べて75%高いとされています。このフラグを立てている人は、転職に対して積極的な意思を持っているためです。
フラグを立ててから30日以内に求人に応募したりInMailに返信したりしない場合は自動的にオプトアウトされます。したがって、過去30日以内にアクションを起こしている方に優先的にアプローチできます。
「採用ブランドにエンゲージ」している人材
採用ブランドにエンゲージしている人材のInMail返信率は、そうでない人と比べて127%高いとされています。採用ブランドにエンゲージしている人材とは、過去にLinkedInの会社ページから発信した情報に「いいね」を押したり、シェアしたりした人を指します。これらの人は既に会社に対して関心を持っているため、返信率が高くなる傾向があります。
登録したばかりの人に向け優先的に送信する
LinkedInのリクルーター機能には、意外とあまり使われていない「最近のLinkedIn加入者」というフィルターがあります。
このフィルターを使うことで、直近3ヶ月以内に新規登録したメンバーを割り出すことができます。新規登録したばかりのユーザーはLinkedInに対してワクワクしており、体感的に返信率が高いとされています。
送るタイミングを見極める
LinkedInのタレントインサイトを活用することで、LinkedInに登録している人材や企業の動きをリアルタイムで確認できます。これにより、戦略的にお声がけする企業、人材、タイミングを見極め、スカウトの返信率を上げることが可能です。
自社の成功パターンを見つける
LinkedInリクルーターのレポート機能を活用することで、送信したInMailの返信率やテンプレートの効果を分析できます。この機能を利用することで、自社の勝ちパターンや返信率の高いパターンを見つけ、効果的なリクルーティング戦略を構築することが可能です。
InMailの返信率を分析することで、特性別の返信率や、テンプレートの効果分析が可能です。また、求人閲覧数や応募率を分析することで、どの企業に勤務する人材の求人閲覧率や応募率が高いか確認できます。スカウトのターゲット企業を選定する際の参考にできます。
LinkedIn・InMailの返信率を上げて採用につなげよう
LinkedInのInMailを活用すると、求職者をダイレクトリクルーティングすることができます。パターン別にInMailの返信率を確認・分析し、PDCAを繰り返すことにより、返信率を高めていくことも可能です。ぜひ実践してみてください。
採用活動の進捗管理にCRMが役立つ
採用活動の進捗管理には、CRM(顧客管理システム)が役立ちます。見込み顧客の開拓・育成と同じように、採用活動は求職者をナーチャリングしていくことが重要です。特に、転職潜在層が多いLinkedInを使った採用活動では、いずれ自社に興味を持ってくれたときに、その方に最適な情報や、その方が興味を持ちそうな内容を訴求できれば、確度を高めていくことにつながります。
CRMを活用すると、LinkedInをはじめとしたSNSやイベントなどで自社を知ってくれた方に対し、その方に最適なナーチャリングができ、最適なタイミングで、その方に合ったアプローチができるようになります。
引用元|pipedrive
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