コロナ禍以降リモートワークが普及し出社を必要としない企業や、受付のオペレーションを整備し営業目的の電話をつながない企業が増えています。アウトバウンド型営業にとっては、工夫を凝らさないと接触できないことが増えているのではないでしょうか。
そこでこの記事では、アウトバウンド営業にビジネスに特化したSNSであるLinkedInを活用するメリットとポイントを紹介します。
LinkedInとは
LinkedInは、実名と顔出しが原則となっているビジネス用のSNSです。アカウントタイプには個人と法人の2種類があり、個人アカウントでは自身の学歴、職歴、資格、スキルなどを登録し、仕事に関わる人々と「つながり申請」を通じてコミュニケーションをとります。
この「つながり申請」は、Facebookの「友達リクエスト」に相当し、申請を許可したユーザー同士は互いの投稿を閲覧することができます。
LinkedInには、以前の職場の同僚や上司などから推薦コメントを残してもらう機能があるため、ビジネスに特化したSNSであることがわかります。個人アカウントは、一般従業員から大手企業の経営陣まで幅広いユーザーが利用しています。
個人アカウントの場合、メールアドレスなどの基本的なプロフィール設定が完了した後、現在の仕事やこれまでの職務経歴、クリエイティブな仕事に携わる方は過去の制作物などのポートフォリオを掲載することができます。
LinkedInの詳細はこちらの記事でより詳しく紹介しています。
LinkedInは見込み客開拓に使える?マーケティングや営業に役立つテクニックを紹介
LinkedInを使ったアウトバウンド型営業とは
アウトバウンド型営業とは、企業側から顧客にアプローチする営業手法のことです。LinkedInでは、アウトバウンド営業用に、広告やDMなどのツールを用意しています。
LinkedInがアウトバウンド型営業に向いている理由の1つに、多くのビジネスパーソンが利用していることが挙げられます。
LinkedInには、戦略系・総合系のコンサルタント、エンジニア、データサイエンティストなど、多くのビジネスキーパーソンが登録しています。企業はターゲットとするビジネスキーパーソンに直接アプローチできるため、見込み顧客の発掘に非常に便利です。たとえば、IT企業の意思決定者をターゲティングし、専門性を認知させるコンテンツを配信することが可能です。ビジネスにおいて、重要な人物に効率良くリーチする際に大いに役立ちます。
アウトバウンド型営業に活用できるLinkedInの機能
LinkedInの機能で、アウトバウンド型営業に活用できる機能は、広告とInMailの主に2つが該当します。
LinkedIn広告
LinkedIn上に掲載できる広告が、LinkedIn広告です。ユーザーのプロフィールや属性をもとに広告のターゲットを指定したり、掲載面を選択できたりという特徴があります。
LinkedIn広告を活用するメリットとして、ビジネスパーソンに届く、業界や役職でターゲティングできる、少額の広告費で配信できるなどが挙げられます。
InMail
LinkedInのInMail機能では、つながりのないユーザーにもダイレクトメッセージ(DM)を送れるため、ターゲットとするユーザーに対してパーソナライズされたメッセージを送信できます。これにより、見込み客とスムーズかつ効率的にコミュニケーションを取ることができ、ビジネスチャンスを広げることができます。
LinkedInをアウトバウンド型営業に活用するメリット
LinkedInをアウトバウンド型営業に活用するメリットは、主に以下の2つです。
- 個人名(バイネーム)を所得できる
- 個人へダイレクトにアクセスできる
個人名(バイネーム)を取得できる
Linkedinのsales navigatorを活用することで、キーパーソンの個人名を取得できます。加えて、Sales navigatorに登録されているコンタクト情報は、細かくセグメントして検索することができるため、アプローチしたい企業や属性、役職などを明確にしたターゲティングリストを作成できます。このような詳細なリストを元にした、効率的なアプローチが実現します。
個人へダイレクトにアクセスできる
従来のアウトバウンド型営業では、電話をかけて受付を突破したり、問い合わせフォームを利用した逆営業のためにテキストを入力したり、多くの工数が必要でした。LinkedInをアウトバウンド型営業に活用すると、これらの工数を省いて、キーパーソン本人へのアプローチが可能になります。
LinkedInを使って個人にアクセスする際のポイント
LinkedInを使ってキーパーソン個人にアクセスする際、以下のポイントを抑えておくとよいでしょう。
- キーワード検索を活用する
- 送信者を決める
- 効果的な送信文面を作成する
キーワード検索を活用する
LinkedInにある「Sales navigator」の「LeadBuilder」という機能を使って、アプローチリストを作成します。リスト作成のための絞り込みを行う際、選択式で進めていくと、カテゴリーがわかりにくく、思うような絞り込みが難しいため、キーワード検索を活用するのがおすすめです。
キーワード検索では、関連しそうなキーワード、地域、会社の人数を掛け合わせるといいでしょう。リスト化できたら、InMailを活用してアプローチしていきます。
LinkedInでは、つながりのある場合のみメッセージを送付できますが、有料プランを選択すると、ネットワーク以外の人にもメールを送れるようになります。プランによって送信できる件数が異なるため、注意が必要です。
送信者を決める
経営者や役員のアカウントから送信する場合、当然ながら、返信率が高くなります。しかし、アポイントを承諾いただいたにもかかわらず、送信者が実際の商談に参加しないと顧客体験が悪くなります。そのため、経営者や役員が商談に参加できない場合は、マネージャークラスや一般社員からの送信でも問題ありません。
重要なのは「Why now(なぜ今あなたに提案したいのか)」と「Why you(なぜあなたがその事業をやっているのか)」を押さえることですから、誰から配信するのかよりも、何を配信するのかに重点を置く必要があります。内容にしっかりと拘り、受信者にとって価値のあるメッセージを送ることが成功の鍵を握ります。
効果的な送信文面を作成する
アプローチリストを作成した後、InMailで送信するメール文面を作成します。バイネームで情報が取れているため、文面作成には時間をかけ、パーソナライズされた文章を送ることが必須です。
初めに、対象のリードの公表されている情報をもとに連絡していることを冒頭で明記します。「なぜ連絡してきたのか」が受け手にすぐにわかるように工夫しましょう。
次に、どのようにお役に立てるかを具体的に提示します。コンタクト情報やIRをもとに訴求するポイントを整理して文面を作成します。
このように、確実にターゲティングされたリストに対して、Why you, Why nowを明確にしたメールを送ることで、アポ承諾率は高まっていきます。架電のみのアプローチと比較した場合、倍以上のアポ承諾率になることも少なくなく、LinkedInを活用したアウトバウンド型営業が有効な施策となることは間違いないと言えるでしょう
アウトバウンド型営業にLinkedInを活用しよう
アウトバウンド型営業の手法には、架電や訪問、メルマガ配信、フォーム営業など工数がかかる点、キーパーソンに届いているかどうかがわかりにくい点がデメリットと言えます。
ところが、ビジネス用のSNSである LinkedInは、実名と顔出しが原則となっており、上手く活用すれば、ビジネスにおけるキーパーソン本人に直接アプローチすることができます。
有効な施策の1つとして、取り組んでみてはいかがでしょうか。
リード育成から商談のその後まで一気通貫で顧客管理できる【pipedrive】
引用元|pipedrive
LinkedInで獲得したリードの管理には、直感的なUI/UXで使いやすいCRM/SFAツール「pipedrive」を活用するのがおすすめです。
pipedriveは、リードや案件の管理、顧客とのやりとりの追跡、タスクの自動化、分析とレポート機能など、営業活動を支援するための機能を数多く搭載しています。
商談の進み具合や商談結果を可視化でき、データを整理して管理しやすいため、失注の削減につながります。モバイルアプリもあり、タスクのチェックや案件確認、更新などの必要な操作をどこにいても行えます。また、メールやカレンダーなど、今使っているグループウェアと双方向同期できるため、入力の負担を軽減できます。
pipedriveには5つのプランがあります。どのプランも初期費用0円、年間払いの場合、月額2,100〜13,800円/1ユーザーで利用できます。14日間のフリートライアル期間を設けており、使いやすさを確認してから導入できますので、ぜひご検討ください。