「CRM戦略ってどう作ればいいの?」
「どうすれば成功させられる?」
このように感じている企業担当者の人もいらっしゃるのではないでしょうか。
CRM戦略とは、顧客との関係性を構築し、安定した売上を作るための戦略のことです。
CRMをなんとなく運用するのではなく、戦略を考えておくとより効果的な運用が実現します。
今回の記事ではCRM戦略の作り方について悩んでいる人に向けて、以下の情報を提供します。
- CRM戦略の概要
- CRM戦略のメリット
- CRM戦略の作り方
- CRM戦略を成功させるポイント
「CRMを導入して成功をつかみたい」と考えているのであれば、ぜひ参考にしてみてください。
CRM戦略とは?
CRM戦略とは、CRMツールを用いて顧客との関係性を構築し、安定した売上を作るための戦略のことです。
CRMをただ運用するだけでは、顧客に対して最適な提案ができません。
運用体制を整え、データを蓄えて分析を重ねていく中で顧客に対して最適な提案ができるようになります。
十分な成果を出したいのであればCRMツールを導入して満足するのではなく、戦略まで考えておくのがおすすめです。
CRM戦略が行われるようになった背景
CRM戦略が行われるようになった背景として、以下のポイントが挙げられます。
- 新規顧客の獲得が難しくなり、既存顧客の維持が重要視されるようになったから
- 年々増える消費者のニーズをより確実につかむため
- 企業の業務が細分化される中で、さらなる効率化を図るため
CRM戦略を十分に構築したうえでCRMツールを導入すると、これらの問題点を解決しやすくなります。
CRM戦略を行う4つのメリット
CRM戦略を行うメリットとして、主に以下の4つが挙げられます。
- 顧客ニーズの深堀ができる
- 顧客に最適な提案ができる
- 顧客満足度の向上につながる
- データドリブンなビジネスを実現できる
メリットを理解したうえで、CRM戦略を実施しましょう。
1.顧客ニーズの深堀ができる
CRMツールを導入して分析を行うことで、顧客ニーズの深堀が可能です。
表面的な部分はもちろん、深いニーズまで知れるので戦略を立てやすくなります。
分析後は、ツールによって顧客のニーズをジャンル別・年代別・地域別などの観点で可視化が可能です。
顧客がどのように悩んでいるのか把握できるため、商品企画や施策を行う際に役立つでしょう。
顧客のニーズをなかなか探れない場合は、CRMツールを有効活用することが大切です。
2.顧客に最適な提案ができる
CRM戦略を実施することで、顧客の深層的なニーズまで探れます。
顧客ごとに必要かつカスタマイズされたサービスを提供できるため、最適な提案につながるのです。
継続的に顧客に対して最適な提案ができていると、顧客満足度につながります。
より商品やサービスを購入してくれるようになるので、売上・利益の最大化を実現することが可能です。
競合企業と差をつけるためにも、常に最適な提案ができる体制を整えましょう。
3.顧客満足度の向上につながる
CRMツールを継続的に利用していると、顧客に関するデータがたまっていきます。
取引情報や過去の対応履歴情報などが蓄積されるので、より対応がしやすくなるのです。
特にカスタマーサービスを行う際の重要なヒントになるため、より上手く対応できます。
顧客から問い合わせが来て、上手く対応できるとより満足度が高まりやすくなります。
細かい部分でも顧客満足度を高めたいのであれば、ツールを利用してCRM戦略を展開してみましょう。
4.データドリブンなビジネスを実現できる
CRM戦略を展開することで、人の直感ではなくデータを基準にしたデータドリブンなビジネスを実現できます。
顧客や売上情報を集めたうえで、現在とるべき施策の方向性を示してくれるのが強みです。
属人性の排除にもつながるため、より人に依存しない施策を展開できます。
今後も拡大していく需要に合わせて多くのデータを取り扱うことが予想されるため、データドリブン的な考えは重要視されます。
【6ステップ】CRM戦略の作り方
CRM戦略の作り方として、以下の6つの流れで進めるのがおすすめです。
- 目的を見定める
- ターゲティングを行う
- 適切なKPIを設定する
- カスタマージャーニーを作成する
- ビジネスプロセスを設計する
- ツールを選定し、運用を始める
再現しやすい方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
1.目的を見定める
まずはCRM戦略で達成すべき具体的な目的・目標を設定しましょう。
目的・目標が定まっていないと、行動基準があいまいになってしまいます。
また、CRM戦略の意義・目的を明確にした後は、全社員に情報共有することも大切です。
社員に対して共有不足が起きていると、戦略について理解してもらえません。
全社一丸となって取り組めないため、CRM戦略そのものが失敗する可能性があります。
目的・目標を設定するだけではなく、社員に理解してもらうことも意識しましょう。
2.ターゲティングを行う
具体的な施策内容を決定するには、十分なターゲティングが必要です。
自社の商品やサービスはどのような人物が利用するのか、具体的なイメージを膨らませることが大切です。
ターゲティングする際は、過去に自社の商品やサービスを利用した人の情報を参考にするとスムーズに決められます。
少なくとも以下の項目をチェックし、ターゲットを決めましょう。
- 年齢
- 性別
- 国籍
- 居住地
- 職業
- 年収
- 家族構成
- 趣味趣向
- 利用SNS
なるべく細かい部分まで決めておき、具体的な顧客像を見定めることが重要です。
3. 適切なKPIを設定する
KPIとは重要業績評価指標をあらわす単語で、施策の成果を観測するために用いられます。
施策を行う中でKPIを確認することで、どのぐらい達成できているか調べることが可能です。
設定されるKPIは業界や業種ごとに異なりますが、よくKPIとして設定される項目として以下が挙げられます。
- 受注金額
- 顧客数
- 顧客単価
- 商談件数
- 継続率
自社の商品やサービスに最適なKPIを設定して、施策の成果を観測しつつ進めていきましょう。
4.カスタマージャーニーを作成する
カスタマージャーニーとは、顧客の行動や購買プロセスを可視化できる道筋です。
作っておくことで、どの段階で顧客が何を欲しているのか理解できます。
社内全体で顧客行動を把握できるため、より連携感をもって動くことが可能です。
また、どのように動けばいいのかもわかりやすくなるので、施策に一貫性が出てきます。
顧客理解を進めるためにも、カスタマージャーニーは必ず作成しておきましょう。
5.ビジネスプロセスを設計する
ターゲティングを行った後、カスタマージャーニーに当てはめると自社が理想とする顧客体験を作り出せます。
後は細かい部分も考え抜き、ビジネスプロセスを構築すると良いでしょう。
例えば、ECサイトを運営しているのであれば、配送からカスタマーサポートまで細かく考えておくことが大切です。
顧客対応の隅々まで考えておくと、より顧客満足度の向上につながりやすくなります。
売上・利益の最大化を実現するためにも、ビジネスプロセスを早期に構築しましょう。
6.ツールを選定し、運用を始める
方向性を決めた後は自社に合ったCRMツールを導入して、運用を始めましょう。
特に自社の課題を解決できるかどうかは重要なポイントになります。
料金だけ見て、ツールを決めてしまうと自社の課題を解決できないツールを選んでしまう可能性があります。
自社の課題を解決できないツールだと、導入したとしても効果を実感できません。
料金や性能だけ見ずに、自社に合っているかどうかも必ずチェックしてからツールを導入しましょう。
CRM戦略を成功させる3つのポイント
CRM戦略を成功させるポイントとして、以下の3つが挙げられます。
- 自社に合ったツールを導入する
- PDCAサイクルを強く意識する
- サポートを活用する
いずれも重要なコツに当たるので、あらかじめ理解しておきましょう。
1.自社に合ったツールを導入する
自社に合っているツールを導入しない限り、課題を解決できない場合があります。
料金や性能を見るのも大切ですが、自社の課題を解決できるかという観点も持ちましょう。
また、使いやすいかどうか、自社の社員でも使えるかなども見ておく必要があります。
複雑で使いづらいCRMツールだと、自社で定着しない可能性があります。
自社社員の意見も聞き出し、無料体験なども利用しながら自社に最適なツールを見つけましょう。
2.PDCAサイクルを強く意識する
CRMツールを導入した後は、PDCAサイクルを意識して運用しましょう。
思ったような成果が出ていない場合は、KPI設定を間違えている可能性があります。
そのまま運用をしていても目標に達する可能性は低いので、改善を行うことが大切です。
このようにPDCAサイクルを意識していると、途中でミスがあっても修正しやすくなります。
確実に成功をつかむためにも、PDCAサイクルを意識しながら運用を継続しましょう。
3.サポートを活用する
CRMツールには、運用サポートが付いていることがほとんどです。
運用でわからないことがあっても、サポートを活用すればすぐに解決につなげられます。
ただし、CRMツールによって対応時間や範囲が異なる場合があるので、注意が必要です。
自社が求める基準に達しているサポートになっているかどうか、事前に確認しておきましょう。
CRM戦略で成功している事例
CRM戦略で成功している事例として、以下の3つを厳選しました。
- GMOメイクショップ株式会社
- ソウルドアウト株式会社
- 株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
どのような理由で成功したのか、1つずつ確認していきましょう。
1.GMOメイクショップ株式会社
GMOメイクショップ株式会社は、オンラインショップ構築ASP事業などを展開する企業です。
CRMを導入する前は案件管理や集計、報告資料をすべてExcelで作成していました。
しかし、ミスが多く矛盾点も多く生まれることが多かったそうです。
また、売上の限界にも悩んでいましたがCRMを導入することで業務効率化はもちろん、戦略を考える時間も生み出せるようになりました。
結果的に生産性の向上につながり、さらなる売上にを得られるようになっています。
2.ソウルドアウト株式会社
引用:ソウルドアウト株式会社
企業のネットビジネスを支援するソウルドアウト株式会社は、CRMツールの導入でアウトバウンド型からインバウンド型の営業に切り替えることに成功しました。
アウトバウンド型の営業の低い営業効率に悩んでいましたが、インバウンド型に切り替え顧客の反応も改善しています。
自社のコンテンツに共感して問い合わせてくれるユーザーが増え、新規顧客の客単価が2倍アップしました。
また、営業効果も高まることで営業社員のモチベーションも向上し、さらなる生産性の向上につながっています。
3.株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
引用:株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
ネットワークサービスを提供する株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズは、CRMツールを導入しています。
営業業務の属人化、営業効果が可視化されていないことに課題を感じていました。
CRMツール導入後は、一つのCRMツールに顧客情報を集約し可視化することに成功しています。
そこから顧客をセグメントし、配信メールも送ることで9ヵ月で昨年比の2倍の受注を達成しました。
業務効率化はもちろん、しっかりと売上につながった事例の1つといえるでしょう。
CRM戦略で成功した事例を知り、効率的な運用を実現しよう
CRM戦略を展開する際は、事前にコツや事例を確認しておくのが大切です。
コツや事例を知らずに始めると、どこかでつまづいてしまいなかなか成功にはたどり着けません。
今回の記事ではCRM戦略で成功するノウハウを網羅しているので、ぜひ参考にしてみてください。
以下のリンクでは、CRMを活用した実践的な戦略について紹介しています。
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